こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。
料理と同じように食器やカトラリー、箸なども好きで、普段から色々と集めています。
お気に入りの作家さんやブランドも良いですが、手作りした自分だけのモノも魅力的。
私自身、食器やコップなどの陶芸は何度か体験したことがありますが、前々から気になっていたのが箸づくりです。
毎日欠かさず使う箸。「日本人ならその作り方くらい知っておきたい!」「手作りの箸でごはんを食べたい!」と思い、今回は箸づくりを体験することにしました。
今回は会員制のシェア工房、メイカーズベース(Makers’ Base)で開催されているワークショップ「6種類の木材から選んで作るお箸」に参加し、箸づくりに挑戦することに。
この記事ではその様子をレポートしたいと思います!
箸づくりに挑戦
初めに、講師の方が箸に使う木材について、それぞれの特徴など説明してくれました。
今回選べた木材は次の6種類。
- アメリカンブラックチェリー
- ブラックウォールナット
- ヒノキ
- クルミ
- ハードメープル
- ホワイトオーク
見た目はもちろん違いますが、重さや質感、硬さ(とはあまり言わないそうですが)などが異なります。
例えばアメリカンブラックチェリーは比較的経年変化しやすく、色味の変化などを楽しめるそう。
日本の代表的な木材ヒノキは、針葉樹で軽く、ほのかな香りが特徴的。軽いからと言って壊れやすいわけではなく、ヒノキ風呂があるように耐久性は強いようです。
また、ハードメープルとホワイトオークは他に比べて比重が大きいため、削り出しが少し大変、とのこと。
普段何気なく耳にする木材の名前でしたが、その特徴は様々!
さらに同じ木材でも、木の場所などによって繊維の通り方や色味も違います。対になる箸なので、似たような木材を選んだ方がベターなんだそう。
時間内に2膳は作れるということだったので、私はホワイトオークとハードメープルを選ぶことにしました。(気に入った木材はたまたま削り出しが大変な2つでした。笑)
▼ホワイトオーク
木を選んだら、このカンナで削っていきます。刃の出方も重要なので、調整してから作業を始めます。
直方体の木材を傾斜のある箸に削っていく必要があるため、木材を乗せる台座自体に傾斜が付いています。
箸の先端となる中心部分を定め、
あとはひたすら削り出し。
初めのうちは削ること自体も大変で、また、削ることに慣れてきても、利き手の力加減などの関係で真っすぐ削ることがとても難しいことが分かりました。
真っすぐ削れないと、極端に表現すると平行四辺形のような形をした箸になってしまいます…!
1本15分くらいかけて、ようやく箸らしい形になりました。
次は台座を変え、角を少し落としていきます。
削り出しが終わったら、次はやすりがけです。粗め→細かめのやすりで綺麗にやすっていきます。
口に直接あたる先端部分も、少し丸みを帯びた形に整えていきます。
滑らかな質感になりました!
最後の仕上げにオイルを塗りこんでいきます。
使用したのは亜麻仁油。空気にふれることで固まっていく「乾性油」というのがポイントなんだそうです。
完成した箸がこちら。手前がホワイトオーク、奥がハードメープルです。
それぞれ違った雰囲気で、味わいがあります!
箸づくりの感想
普段箸を選ぶとき、何となくデザインや色を見て選んでいましたが、
このように箸づくりを実際に体験すると、箸の選び方や見る目が変わりそうだなぁと感じています。
外見として現れる部分の特徴や違いだけなく、原材料そのものの特徴や、作り方によって変わる特徴なども思い浮かべながら、
今後は色々な箸を試してみたいです。
個人的にはとても学びの多かった箸づくり。
もちろん、体験そのものが楽しく、世界に一つだけの「マイ箸」が作れて嬉しい、という側面もあるので、気になった方はぜひ一度箸づくりを体験してみてください!