サラダやパスタ、どんぶりなどのトッピングに乗せると見た目も華やかになる温泉卵。
自分で作ろうとすると意外と難しく、市販の温泉卵を使う方も多いのではないでしょうか。
そもそも温泉卵とは、卵黄は半熟状態、卵白は卵黄よりも固まらず、トロっとした状態のものを指します。
加熱温度や加熱時間の違いによって仕上がりが変わってくるため、温泉卵を作るのにはちょっとしたコツが必要です。
温泉卵作りの鍵となるのは、【卵が固まる温度】。
これををうまく扱いながら、どの家庭にもある「片栗粉」を使って、失敗しない温泉卵の作り方をご紹介します。
温泉卵=70℃キープがちょうど良い
卵を加熱すると、卵の中でたんぱく質の変性が起こり固まります(=たんぱく質の凝固)。
固まる温度は卵黄と卵白で異なり、卵黄はおおむね65~70℃で固まります。一方、卵白は60℃で固まり始め、80℃近くなると完全に固まります。
つまり、70℃前後のお湯にしばらく浸けておくことで、卵黄は半熟状態、卵白も固まり切らない、温泉卵として丁度良い状態の卵となります。
片栗粉・余熱で簡単!温泉卵の作り方
「温泉卵は70℃キープがちょうど良い」とは分かっても、保温調理器など使わないと、なかなかお湯の温度を保つのは難しいですよね。
そこで今回は、自宅で簡単にできる温泉卵の作り方をご紹介したいと思います。
用意するもの
- 卵…今回は3つを調理
- 片栗粉…卵3つに対して、大さじ1杯程度
- 鍋…卵3つなら直径18cm程度。おすすめは保温性の高いステンレス製のもの。
作り方
1
卵を冷蔵庫から取り出しておきます。鍋にたっぷりのお湯(卵がしっかりと浸かる量)を沸かします。
お湯を沸かしている間に、片栗粉を倍量の水で溶き、水溶き片栗粉を作っておきましょう。
※冷蔵庫から出してすぐの冷たい卵を使うと、熱いお湯に入れた時に温度差で割れやすいため、注意してください。
2
お湯が沸騰したら火を止め、鍋を火からおろします。用意しておいた水溶き片栗粉を入れ、卵をそっとお湯の中に入れてください。
卵はそっと入れましょう。
水溶き片栗粉を入れることで、とろみがつきます。このとろみはお湯の温度を下げにくくする効果があります。これが今回の作り方の最大のポイントです!
3
10~20分経ったら卵を取り出し、冷水で冷やします。冷やすことで、余計な熱によって卵が固まりすぎてしまうのを防ぎます。
左から、余熱時間10分、15分、20分です。
余熱時間によって、固まり具合に差が出ますので、写真を参考に、お好みの時間で試してみてくださいね。
今回は卵3つを、ステンレス製の小鍋(直径18cm)で作りました。卵の量に対して鍋が小さすぎたり、水が少なすぎると、お湯の温度が下がりやすくなってしまい、失敗につながります。
目安として、お鍋に卵を入れた時に卵どうしが重なってしまうようであれば、もう少し大きめの鍋を使用しましょう。
水の量はお鍋の大きさによって異なりますが、卵全体がしっかりと浸かっていれば問題ありません。
まとめ
今回紹介した内容のポイントは、
- 卵の固まる温度は卵黄65~70℃、卵白は60℃で固まり始め、80℃で完全に固まる。
- 温泉卵は70℃を保って作る
- 片栗粉でお湯にとろみをつけると保温効果が上がる。
- 沸騰したら鍋を火からおろし、水溶き片栗粉、卵を入れて10~20分放置する。
麺つゆをかけてそのまま食べても◎、サラダやどんぶり、麺料理などのお料理のトッピングにも。
温泉卵は色々な料理に使えます。
片栗粉を使えば、自宅で手軽に作れるので、ぜひ一度作ってみてください。