こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。
妊娠すると、食事や栄養に関して気をつけれなければならないことが色々とありますよね。中でも代表的なものが妊娠初期の「葉酸」摂取ではないでしょうか。
葉酸は胎児の脳や脊椎を形成するのに必要な栄養素で、厚生労働省は妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間、葉酸の摂取を推奨しています※。
葉酸が含まれる食べ物は色々と存在しますが、「結局何を食べたら良いのか良く分からない」という方も多いかもしれません。
普段の食事で葉酸を摂るコツは、手に入れやすく、普段の料理にも使いやすい葉酸豊富な食べ物を覚えておくこと。
この記事ではその観点でおすすめの食材を10個選んでみました。
また、妊娠初期つわり中でも食べやすいものもピックアップしています。つわりに苦しんでいる妊婦さんはぜひ参考にしてみてください。
※成人女性の葉酸摂取推奨量は一日240μgですが、妊婦はそれに加えて240μg、すなわち一日に480μgの葉酸を摂取することが推奨されています。
葉酸が豊富な食べ物10選
枝豆
枝豆は野菜類の中で最も葉酸が多く含まれています。
おやつ代わりに食べたり、夜ご飯のちょっとした副菜代わりにするなど、少量ずつでも食べられます。
また、定番料理にも枝豆を「ちょい足し」して葉酸を補うのもおすすめです。
葉酸含有量 260μg(100gあたり)
<おすすめ料理>枝豆入り切り干し大根の煮物
菜の花
妊娠初期が春の時期であれば、ぜひ菜の花を食事に取り入れてみてください。菜の花の葉酸含有量は野菜の中でトップクラスです。
菜の花を茹ですぎると、葉酸が茹で水に溶け出してしまうことに加え、食感が悪くなってしまうため、1分程度で引きあげるのがコツです。
葉酸含有量 190μg(100gあたり)
<おすすめ料理>菜の花の稲荷ずし
ブロッコリー
主菜・副菜問わず、使いやすい食材の一つですよね。
茹でる代わりに、ブロッコリーに水を少量振り掛けてラップをし、電子レンジで加熱をすると葉酸のロスを抑えることができます。
葉酸含有量 120μg(100gあたり)
<おすすめ料理>イカとブロッコリーのオイスター炒め
納豆
中にはこの時期納豆のにおいを受け付けない…という妊婦さんもいるかもしれませんが、野菜類とは異なり、たんぱく質など他の栄養素もしっかり摂れるのが特徴です。
ネバネバした納豆は、とろろやオクラ、メカブのような他のネバネバ食材と一緒に、のどごしの良い料理にすると食べやすくなります。
葉酸含有量 120μg(100gあたり)
<おすすめ料理>納豆とオクラ、とろろの冷やしそば
ほうれん草
主に冬が旬ですが、比較的どの時期でも手に入りやすい葉野菜です。
さっと茹で、調味料と和えるだけで副菜が完成するので冷蔵庫にあれば重宝します。
葉酸含有量 110μg(100gあたり)
<おすすめ料理>ほうれん草の胡麻和え
春菊
冬~春にかけて旬を迎える春菊は、実は生でも美味しく食べられる野菜です。
新鮮なうちはぜひサラダにして食べてみてください。葉酸や他のビタミン類も無駄なく取り入れることができます。
葉酸含有量 100μg(100gあたり)
<おすすめ料理>春菊とツナのサラダ
アボカド
果物の王様とも呼ばれるアボカドは、葉酸以外にも様々な栄養素が豊富に含まれています。生のままディップソースを作ったり、サラダにしたり、オーブン焼きにしたりと様々な料理に使うことができます。
食べ過ぎると脂質過多になってしまうので注意しましょう。
葉酸含有量 84μg(100gあたり)
<おすすめ料理>アボカドと茹で卵のマヨサラダ
アスパラ
アスパラにも葉酸が豊富に含まれています。
洋食料理に万能に使える野菜ですよね。ソテーにしたり、シチューやグラタンの具材にしたりと積極的に活用してみましょう。
葉酸含有量 180μg(100gあたり)
<おすすめ料理>白身魚とアスパラのクリーム煮
いちご
果物ですが、他に挙げた野菜類にも負けない葉酸含有量です。
みずみずしさ、甘酸っぱさがとても美味しく、つわりの時期に食べやすいという方は多いかもしれません。
そのままデザートとして食べても良いですが、たんぱく質豊富なヨーグルトと併せて食べれば、あまり食欲がないときでも無理なく栄養を補えます。
葉酸含有量 90μg(100gあたり)
<おすすめ料理>いちごヨーグルト
マンゴー
甘くて美味しいマンゴーにはアボカドと同程度の葉酸が含まれています。
旬の時期には生のマンゴーが手に入りますが、そうでなくても市販のフローズンマンゴーやドライマンゴーなどを活用するのもおすすめです。
葉酸含有量 84μg(100gあたり)
<おすすめ料理>マンゴープリン
最後に
葉酸豊富な食べ物の中でも、普段の食事や料理に取り入れやすいおすすめのものを10個ご紹介しました。
バランスの良い食事を心掛けながら、葉酸が不足しないよう食品の選び方も意識したいですね。
また、サプリメントで葉酸を摂取している方は葉酸の過剰摂取(1日900~1000μg以上)とならないよう気を付けましょう。