こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。
突然ですが、みなさん普段ヨーグルトを食べますか?
私自身は健康のために発酵食品を積極的に取り入れていることもあり、ヨーグルトは日常的に食べる習慣があります。
中でも手作りヨーグルトはシンプルな美味しさを味わうことができるので、普段は手作りしたものを食べています。
読者の方々にも手作りヨーグルトの魅力を知ってもらいたいと思い、今回はヨーグルトができる仕組みや、ヨーグルトの健康効果についてご紹介することにしました!
ヨーグルトの作り方
いくつか方法はありますが、温度を一定に保ってくれるヨーグルトメーカーを使用すると簡単で失敗もありません。
作り方は、
- タネとなるヨーグルトに10倍量の牛乳を加えて混ぜる
- 40℃で7時間ほど加温
- 冷蔵庫で冷やして完成
タネになるヨーグルトと、ベースの牛乳の組み合わせを色々変えると、完成するヨーグルトの風味や酸味の程度が変わって面白いんです。
自分だけのお気に入りの組み合わせを見つけられるのも醍醐味だと思います。
ヨーグルトメーカーは、高温設定で納豆も発酵できる、タニカ電器(TANICA)さんのものを愛用中です。
ヨーグルトができる仕組み
タネになるヨーグルトに含まれている乳酸菌は、牛乳の糖分(「乳糖」)を分解し、酸性成分の「乳酸」を作り出します(=乳酸発酵といいます)。
40℃という温度に設定するのは、乳酸菌の働きやすい温度にして、乳糖→乳酸の反応をスムーズに進めるためです。
一方、牛乳に含まれるカゼインというタンパク質は酸性になると固まる性質があります。
乳酸が増えて酸性になるとカゼインが固まり、さらっとした牛乳から徐々にどろっとしたヨーグルトになるのです。
乳酸菌は酸性になりすぎると生きていられないので、自分が作った乳酸によってやがて死んでしまい、乳酸発酵は終了します。
ヨーグルトは牛乳に比べて日持ち・保存性が高まりますが、それは他の微生物も酸性では生存しにくいからです。
ヨーグルトの健康効果
ヨーグルトの特徴はやはり乳酸菌を豊富に含んでいること。
「手作りヨーグルトの乳酸菌は生きたまま腸内に届きますか?」と質問されることがありますが、前にも書いた通り、乳酸菌は酸性になりすぎると生きていられないので、基本的には胃酸で死んでしまいます。
しかし死んでしまった乳酸菌(死菌)でも、それ自体が腸内に届くことで、もともと腸内に住み着いている身体にとって良い菌(善玉菌)が増えたり、腸内環境を整えていくことにつながると言われています。
腸は免疫機能や内分泌機能にも深く関わっているため、腸の健康を保つことはとても大切。
日々ヨーグルトや他の発酵食品等から乳酸菌を摂ることで、腸の健康が保たれ、便秘予防や免疫力アップなどの効果が期待できます。
手作りヨーグルトで楽しい&健康的な生活を
普段なんとなく食べているヨーグルトも、手作りするとその裏にどんな反応が起きているのか実感できて面白いですよね。
興味を持った方は、この機会にぜひ手作りヨーグルトにトライしてみてはいかがでしょうか?
楽しい&健康的な食生活のきっかけになれば嬉しいです。