味覚を育てる離乳食の工夫

こんにちは、管理栄養士・料理家 ひろのさおりです。

子供が生まれてもうすぐ8か月となり、最近は離乳食作りに励んでいます。

離乳食というと、栄養バランスや食事量など、栄養の面が話題となりやすいですが、個人的に強く意識しているのは、離乳食で味覚を育てるということ。

 

基本的な味を感じる【味覚】は、生まれたときには備わっており、味覚形成は生後すぐに始まっています。

「美味しい」という感覚は、繰り返しの学習によって身に付くもので、例えば、子どもの頃に苦手だったピーマンやコーヒーなどの苦味が、大人になると美味しく感じられるようになります。

これは小さい頃から、苦手でも少しずつ食べてきた結果、味覚の幅が広がって美味しいと思えるものが増えたため。

 

特に、母乳やミルク以外に様々な味を経験する離乳食期は、味覚の発達に影響を与える大切な時期ということが分かっています[1]
子供の味覚を育てるためには、しっかりと大人がサポートしていく必要がありますね。

 

そこで今回は、私自身が子供の味覚を育てるために実践している離乳食の工夫について、いくつか紹介したいと思います。

 

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味覚を育てる離乳食の工夫

①多くの種類の食材を経験させる

月齢によって食べられる食材はある程度限られていますが、その中でもできるだけ多くの種類をあげるようにしています。

小さい頃から多様な食品の味を経験することで、味の記憶が蓄積し、その後の味覚判別レベルがあがるという調査結果[2]もあるようです。

 

離乳食初期のころは、おかゆ、果物、野菜くらいしか食べられませんが、それでもなるべく多くの種類の食材を経験させてあげられるよう心掛けていました。

 

②苦味、酸味、旨味の味を早いうちに覚えさせる

人間が感じられる味には、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5つがあります。

この中で、酸味と苦味は本能的に「危険」なシグナル(酸味=腐敗を知らせる、苦み=毒を知らせる)であって、美味しいと感じません。
食経験を積むことによって、これらの味も美味しいと感じるようになります。

 

しかし、苦味・酸味が苦手なままでは、野菜や発酵食品など、体にとって必要な食べ物が食べられませんね。

離乳食の時期から、苦味や酸味をたくさん経験させてあげせることで、そういった味の食べ物も美味しいと感じられる手助けになると思っています。

 

離乳食では、苦味を小松菜やピーマンなどの野菜や、飲み物のお茶などで取り入れ、酸味は、ヨーグルトや柑橘系の果物、トマトなどで積極的に取り入れていました。

 

一方、甘味、塩味、旨味は本能的に美味しいと感じる味
加えて、基本五味ではありませんが、油脂にも動物をやみつきにさせる効果があります。

甘味(砂糖)や塩味(食塩)、油脂を好み、そればかりになってしまうと、生活習慣病の原因にもなってしまいます。
そこで「旨味」の味を早いうちから好きにさせることが大切になってきます。

 

旨味を好きになることで、甘味や油脂などへのやみつき度が抑えられ、大人になってからも健康的な食事(特に「出汁」の効いた和食)を好む可能性があることも提唱されています[3]

 

我が家の離乳食では、旨味成分を多く含む「かつお節」が大活躍しています。
だしパックにかつお節を少量入れて、だしをとったり、かつお節をごはんにふりかけたり。
旨味だけでなく、アミノ酸などの栄養もとれます。

 

また、魚や野菜を茹でた際の茹で汁にも、旨味成分がたくさん溶けているので、そのまま離乳食に使い、スープにしたり、雑炊にするなどにして活用しています。

 

③まずは単品、後半で混ぜ合わせる

離乳食をあげるときには、まずそれぞれの食材を単品で味わってもらい、混ぜ合わせるのは後半にしています。
苦い野菜のように、それだけでは食べにくいものも、なるべく素材の味を知ってもらえるように、まずは単品で。

 

混ぜ合わせ方も全部一緒に混ぜてしまうのではなく、色々な組み合わせを作ることで、一食で味わえる「味」のバリエーションを増やしています

 

④初期は味付け(調味)しない、様子をみて少しずつ

②で書いたように、甘味や塩味は、人間が本能的に美味しいと感じる味です。
その味に慣れてしまうと、なかなか他の味を受け入れにくくなってしまいます。

また、甘味や塩味でカバーされることで、他の味が分からなくなってしまい、味覚が鍛えられません。

 

離乳食初期の段階では砂糖や塩、醤油、味噌などの調味料は使用せず、成長につれて徐々に様子をみながら与えることが一般的とされており、私もそのようにしています。

その上で、素材の味で問題なく食べてくれるのであれば、基本的には味付け(調味)せずに与えています。

 

また、甘味については、食材の甘さを活用しています。
さつまいもやかぼちゃ、にんじん、フルーツ類、きなこ、豆乳など、食材自体に糖分が含まれています。

たとえば、酸っぱいヨーグルトにはフルーツ果汁を加えて食べやすくしたり、
おかゆが食べ進まなくなったら、きなこをかけて、ほんのり甘く風味付けをしたり。

離乳食については、調味料に頼らず、【素材の甘さ】で甘味を取り入れています。

 

⑤自分も離乳食を食べてみる

私自身、子供にあげた離乳食を自分でも食べてみることがよくありますが、これには2つの目的があります。

  • ママが同じものを食べることで、子供は警戒心がなくなり、安心して色々なものが食べられるようになる(そのような傾向がある)
  • 自ら味を確認することで、「この子はこういう味が好き/苦手なんだな」というように、好き嫌いが分析でき、今後与える離乳食の参考情報になる

 

自分では離乳食なんか食べない!という方も多い(?)かもしれませんが、子供の味覚を育てる工夫のひとつとしてこれを行うのは個人的におすすめです。

(※子供の虫歯予防のため、別のスプーンの使用と取り分けを推奨します)

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最後に

自ら食べるものを選択できない幼い頃(離乳食や幼児食の頃)は、その子の味覚形成のために親のサポートが重要な役割をもつと考えています。

今回紹介した内容は、私が個人的に実践している工夫ではありますが、より多くの食経験を積ませてあげることにつながるのでは、と期待しています。

離乳食時期のお子さんをもつ方々の参考になれば嬉しいです!

 

参考
[1] https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2012/20120830-1.html
[2] https://www.morinagamilk.co.jp/download/index/1701/110927.pdf
[3] http://kinkiagri.or.jp/activity/Lecture/lecture21(090618)/2fushiki.pdf

 

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