こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。
揚げ物を美味しく作るのはとても難しいですよね。失敗するとべちゃっとしたり、ふにゃふにゃとした仕上がりになってしまいます。
特にかき揚げや天ぷらは、ゆるい生地(=バッター)にからめてから揚げる料理で、最後に粉をまぶす唐揚げなどより難易度が高いです。
かき揚げや天ぷらは、揚げることにより生地に含まれる水分が、揚げ油と入れ替わります。
サクサクした軽い衣に仕上げるには、揚げている最中に生地の水がうまく脱水されることが大切です。
そして、生地の水を脱水させるためには、グルテンが少ないことがポイント。
グルテンは、生地を作るときに形成されます。
小麦粉に含まれるたんぱく質「グルテニン」と「グリアジン」は、水が加わると吸収して絡み合い、網目状の構造(=グルテン)をつくります。
かき揚げや天ぷらなどの生地を作る際、なるべくグルテンが形成されないようにするには
- グルテンの元になるたんぱく質が少ない「薄力粉」を使う
- 冷水で粉を溶く
- 短時間で混ぜ終える
ことが大事です。
ちなみに、パンや麺を作る際には、粘弾性や伸展性のあるグルテンが必要となります。
そのため、たんぱく質の多い強力粉を使ったり、生地を寝かすことでグルテンを形成しています。
それでは、サクサクかき揚げにするコツを取り入れたレシピを紹介します。
【レシピ】 桜えびと菜の花のサクサクかき揚げ
材料(2人分)
- 釜揚げ桜えび 25g
- 菜の花 1/3束
- 玉ねぎ 1/2個
- 小麦粉 大さじ1
- 揚げ油 適量
<A>
- 小麦粉 大さじ4
- 冷水 大さじ4
作り方
- 菜の花は水洗いした後、キッチンペーパーで水気をよくふきとる。3~4cmの長さに切り、太めの茎はその後千切りにする。玉ねぎは薄切りにする。
- ボウルに①と桜えびを入れ、小麦粉大さじ1を具材全体にまぶす。
- 別のボウルに<A>を入れ、さっくりと混ぜる。②を加え、手早く混ぜる。
- 鍋に揚げ油を入れて熱し、生地を少し垂らすと浮いてくる温度になったら、お玉の上で③をまとめ、滑らせるように揚げ油に落とす。
- 1分半~2分ほど揚げたら引き上げる。
②はボウルでなく、キッチンポリ袋を使ってシャカシャカと粉をまぶしてもOK。洗い物が減るのでおすすめです。
生地には冷水を使い、手早く混ぜることを意識して、グルテンを作らないようにしましょう。
生地には冷水を使い、手早く混ぜることを意識して、グルテンを作らないようにしましょう。
サクサクかき揚げをつくるコツとレシピを紹介しました。
ぜひ参考にしてみてください♪