こんにちは、管理栄養士・料理家 ひろのさおりです。
「健康のためには「バランスの良い食事が大事」
「バランスの悪い食事は太る」
「バランスの良い食事でダイエットしましょう」 …など、
よく言われる、「バランスの良い食事」「バランスの悪い食事」。
何となくイメージできても、具体的にどのようなものか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
今回は、バランスの良い/悪い食事の具体的な例や、「バランスの良い食事」につながるコツをご紹介したいと思います。
バランスの良い食事・バランスの悪い食事とは?
農林水産省が出している「食事バランスガイド」という指標があります。
食事バランスガイドでは、バランスよく食べるためには、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つのグループをとることを推奨しています。
・主食(ごはん、パン、麺)
・副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理)
・主菜(肉、魚、卵、大豆料理)
・牛乳・乳製品
・果物
また、食事バランスガイドには、「上にある料理グループのものほど、しっかり食べる必要がある」と記載があります[1]。
実は、主菜(メインのおかず)よりも、野菜やきのこなど多く含む副菜をしっかり食べる必要があるのです。
牛乳や乳製品は、骨のもとになるカルシウムが多く含まれますが、意識しないと普段の食事ではなかなか摂りにくいかもしれません。
果物も毎日は摂っていないという方も多いと思います。果物は、健康には欠かせない食物繊維やカリウム、ビタミンCなどの栄養素の供給源として大切な食材です。
各グループ、具体的な目安量まで知りたい方は、ぜひ農林水産省の食事バランスガイド[2]を詳しくご覧ください。
一方、バランスの悪い食事は…
・お菓子やスナック中心
・炭水化物系一品もの(麺類、丼など)
・野菜やサラダだけ
・おかずだけ
・お酒とおつまみ
…など
好きなものだけ食べていれば、もちろんバランスは悪くなりやすいですが、健康志向やダイエット意識から、選択・除外している食べ物が多い場合も注意が必要です。
野菜やサラダだけ、おかずだけ…など、こういった内容では健康的な食事にはなりにくく、むしろ、バランスは悪くなりやすいといえます。
「バランスの良い食事」につながる工夫・コツ
それでは、バランスの良い食事につなげていくための工夫やコツをご紹介します。
①まずは主食・主菜・副菜の3つを揃える
食事バランスガイドでは、主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物の5グループを推奨していますが、実際に毎回の食事で揃えるのは難しいかもしれません。
まずは、主食・主菜・副菜の3つが揃っているかを、毎回意識することから始めるのがおすすめです。
乳製品や果物については、間食やデザートとしても取り入れていくことができます。
麺類や丼、ごはんものなどの単品料理はバランスが悪くなりやすく、特に、野菜などの副菜がなかなか摂れません。
できるだけ、複数のおかずを組み合わせて、主菜も副菜も摂れるようにしましょう。
また、ごはんやパンなど炭水化物も大切な栄養素です。極端に少なくならないようにしてくださいね。
②できれば和食、でもこだわり過ぎない
一般的には、和食の方がバランスが整いやすいと言われていますが、洋食でも工夫すればバランスの良い食事になります。
例えば和食なら、ごはん(主食)、焼き魚(主菜)、野菜の和え物(副菜)など。洋食なら、トースト(主食)、ハムエッグ(主菜)、サラダ(副菜)など。
また、洋食は牛乳やチーズなどの乳製品が取り入れやすいというメリットもあるため、一概に和食が良い、ということではありません。
自分の食生活の中で継続しやすい、無理のない方法で、バランスを整えていくことが大切です。
③3食のリズムを大切にする
バランスの良い食事には、1回の食事の内容だけでなく、規則正しい食事のタイミングも大切です。
例えば、1食抜いてしまった場合、空腹感が強くなりすぎて、つい炭水化物や甘いものばかり食べてしまうことも多くなります。
逆に、ダラダラと食べ続けたり食事の回数を増やしすぎると、食べるものの「質」やバランスが自然と悪くなってしまうかもしれません。
朝昼夜、3回の食事のリズムを大切にすることで、より良い食事の【内容】にもつながります。
まとめ
バランスの良い食事、悪い食事の具体的な例や、バランスの良い食事に近づくためのコツなどをご紹介しました。
「バランスの良い食事」は、病気をしない、健康な体作りのためはもちろんですが、健康的にダイエットしたい(痩せたい)ときにも役立ちます。
ぜひ参考にしてみてください。
[1] https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/division.html
[2] https://www.maff.go.jp/j/balance_guide/