こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。
みなさんも『外国人の「単純労働者」を受け入れへ』という新聞記事を目にしたことがあると思います。
対象職種の中に外食業も含まれ、私も関心を持っていました。外食産業の労働力不足解消の必要性は感じつつ、食の安心安全をどう両立させるか、結構難しい問題ですよね。
これについて、一般社団法人日本フードサービス協会のホームページに詳しい情報がありました。どうやら就労ビザの取得条件として「外食業技能測定試験」への合格が求められているようです。
外食業技能測定試験は「衛生管理」「飲食物調理」「接客全般」の3つの科目から構成されています。
既に1回目の試験は実施されたようですが、一体どのようなテストだったのでしょうか。過去問を入手することはできませんが、テストの内容には興味が尽きません。
協会のページには、資格取得を目指す外国人のためのテキストも用意されており、これを見ながら勝手に私流の予想問題を数問作成してみました!
今日は少しだけ皆さんにもご紹介します。
Q1.
◆出題テーマ
【衛生管理】食中毒の分類
◆設問
食中毒の分類と主な原因物質の組み合わせとして正しいものはどれか。
A. ウイルス性食中毒ーO157
B. 化学性食中毒―アニサキス
C. 寄生虫食中毒ー殺虫剤
D. 細菌性食中毒ーサルモネラ属菌
◆正解
D
◆解説
食中毒を防止するためには、それぞれの原因や特徴に合わせて対応することが大切です。
食中毒は主に4種類に分類され、原因物質は次の通りです。
- 細菌性食中毒:腸管出血性大腸菌(O157など)、サルモネラ属菌、ブドウ球菌など
- ウイルス性食中毒:ノロウイルス、E型肝炎ウイルスなど
- 化学性食中毒:洗剤、殺虫剤、農薬など
- 寄生虫食中毒:アニサキス、回虫など
Q2.
◆出題テーマ
【接客全般】清掃作業
◆設問
清掃作業について、適切なものはどれか。
A. 乾いた汚れには、濡れたダスターは使用しない
B. 清掃は、床、テーブル、壁、天井の順に行うのがよい
C. 清掃用具が清潔であれば、食べ物を扱う清潔エリアと汚れたものを扱う汚染エリアを区別することなく同じ清掃用具を使用してよい
D. 毎月一回大掃除をする店舗では、毎日の清掃を行う必要はない
◆正解
A
◆解説
A〇 乾いた汚れをいきなり濡れたダスターで拭くと汚れを取り除くのに時間がかかります。
B× ほこりや汚れは上から下に落ちるので、清掃も上から下に行います。
C× 清掃用具は、清潔エリアと汚染エリアで使い分けることが大切です。
D× 清掃は継続、徹底、維持が大切です。
以上2問、予想問題でした。いかがでしたでしょうか?
私にも外国人の知人が多く、中には日本の外食産業で働きたいと考えている方もいるので、この試験にチャレンジしたい人たちの勉強をお手伝いしたいという思いと、私なりに労働力不足の解消と食の安心安全の両立の一助になればという思いで、これからも少しずつ問題数を増やしていきます。
ある程度問題数が増えてきたら、何らかの形で大勢の方に活用いただけるようにしたいと考えています。
次回の予想問題もぜひお楽しみに!