初めてでも出来る!『手作り味噌』の作り方と注意点を丁寧に解説します

  • URLをコピーしました!

こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。

これまで「手作り味噌」をテーマに、連載記事を書いてきました。今回はいよいよ、手作り味噌の作り方(レシピ)をご紹介します。

写真を多数載せ、注意点やアレンジできるポイントなども記載しました。これを読めば初めての方でも手作り味噌が作れるはず。

ぜひ参考にしてみてくださいね!

手作り味噌の作り方(レシピ)

f:id:hironosaori:20190113180217j:plain

材料

味噌の材料はこちらの3つ。

f:id:hironosaori:20190122173032j:plain

  • 大豆(乾燥) 300g
  • 塩 120g
  • 麹(糀) 600g

手作り味噌の味を決めるのに重要な要素は、「①原材料の種類」と、「②原材料の配合」。

①原材料の種類について、今回は、北海道産の大粒大豆と沖縄の塩、糀は天野屋さんの生糀を選びました。

大豆は大粒の方が表面積の割合が小さい(実の部分が多い)ため旨味・甘味の強い美味しい味噌になると言われています。味噌づくりには大粒大豆がおすすめです。

糀の調達についてはこちらの記事をご覧ください。

あわせて読みたい
生糀を買いに神田の天野屋さんに行ってみた こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。 前回に引き続き、手作り味噌に関する内容です。今回は、味噌作りに必要な材料の中でもポイントとなる...

また、②原材料の配合については、このレシピの分量では塩が少なめ、糀が多めの甘口タイプです。

一般に、
の量が多くの量が少ない→辛口の味噌
の量が少なくの量が多い→甘口の味噌

になります。

塩が多いと辛口に仕上がるのはイメージ湧くと思いますが、糀の量も味噌の味に関わります

糀が多く入っていると、お米や大豆由来のでんぷんがコウジ菌によって分解され、糖がたくさん作られ、甘味が際立ちます。
反対に糀が少ないと、大豆の豊かな香りや旨味が強く感じられる味噌になります。

作り方

①大豆の浸漬(前日準備)

まず大豆を洗います。3~4回程水を変えて、表面の汚れを落としましょう。

加熱用の鍋か大きめのボウルに、1.5リットルほど水を入れ(十分浸ることが大事)、大豆を一晩水に浸します。

f:id:hironosaori:20190122174452j:plain

時間をかけて水を吸収させないと、中までしっかり煮えません。最低でも12時間水に浸しましょう。

一晩経つと、こんなに膨らみます。

f:id:hironosaori:20190122174555j:plain

②大豆の加熱

水を十分に吸った大豆を3~4時間かけて茹でます。最初の方はあくがでるので、加熱しながら取り除きます。

f:id:hironosaori:20190122174620j:plain

噴きこぼれないよう、蓋を少しずらして、蒸発した分適宜水を足しながら加熱を続けます。

強火にすると皮が破けやすくなってしまうので、コトコト弱火でOKです。

f:id:hironosaori:20190122174632j:plain

③保存容器の殺菌(大豆の加熱中に行う)

大豆を煮ている間に、保存容器の準備をします。

木桶や味噌かめといった本格的なものがなくても、密閉できる大きめの容器なら代用できます。(ガラス、琺瑯、丈夫なプラスチック製も可)

熱湯を中に注ぎ入れ、5分ほど置いておきます。その後水気を拭き取り、アルコールを含ませたペーパーで除菌します。

f:id:hironosaori:20190122174742j:plain

容器に雑菌が付着していると、発酵が上手く進まないので注意してください。

④塩と麹を合わせる(大豆の加熱中に行う)

これも大豆を煮ている間に準備します。作業前に手を洗いましょう。
ボウルに分量の塩と麹を入れ、よく混ぜ合わせます。

生糀は生米のようにパラパラしていますが、少し湿り気を感じます。

f:id:hironosaori:20190122174804j:plain

ムラのないよう、塩と混ぜ合わせましょう。

f:id:hironosaori:20190122174826j:plain

その後はラップをし、冷蔵庫に入れておきます。

⑤大豆の加熱終了→放冷

茹で始めて3~4時間経ったら、大豆を指で潰し、中まで軟らかくなっているかチェックします。

指で簡単にぐにゅっと潰れたらOK。パカッと割れるくらいではまだ加熱が不十分です。
加熱不十分だと、大豆を上手く潰すことができず、糀や塩と混ざりが悪くなるため失敗の原因となります。

f:id:hironosaori:20190122174841j:plain

大豆をザルにあげて室温まで冷まします。煮汁は1カップほど取っておきましょう。

大豆が熱いうちに次の工程に進むと麹が死んでしまい味噌が上手く作れないので要注意です!しっかり冷ましてくださいね。

⑥大豆を潰して麹・塩と混合

作業前に手を洗いましょう。

大き目の容器(ボウルに入りきらなければ鍋など)に冷めた大豆を入れ、手で細かく潰していきます。

f:id:hironosaori:20190122174902j:plain

f:id:hironosaori:20190122174912j:plain

f:id:hironosaori:20190122174933j:plain

どんどん潰して・・・

f:id:hironosaori:20190122174950j:plain

なめらかな味噌が作りたい場合は細かく潰し、粒感を残して硬めに仕上げたい場合は少し粗めに潰します。お好みの粒感を探してみてくださいね!

ただしあまり大きめの粒を残し過ぎると発酵が上手く進まず、カビてしまうので注意してください。

塩と麹を合わせた④を加えます。

f:id:hironosaori:20190122175027j:plain

再度全体をよく混ぜ合わせ

f:id:hironosaori:20190122175041j:plain

下からすくい、上から押さえるように力を加えながらムラなく混ぜ合わせます。
その際、大豆の茹で汁を大さじ1~2ずつくらい、7~8回ほど分けながら混ぜていきます。

f:id:hironosaori:20190122175057j:plain

しっかり混ぜましょう!ここでムラができてしまうと、上手に味噌が作れません。これでもか!というほど混ぜるのがコツです。

f:id:hironosaori:20190122175124j:plain

次に手で丸めて、全て団子状にまとめていきます。

f:id:hironosaori:20190122175448j:plain

団子にした味噌ダネを容器に入れ、拳や指でぎゅっぎゅと押し込みながら詰めていきます。
空気が入らないように隙間なく。

f:id:hironosaori:20190122175501j:plain

f:id:hironosaori:20190122175520j:plain

詰め終わりです。容器にある程度余裕をもたせて入れてください。

f:id:hironosaori:20190122175537j:plain

表面が乾燥しないようラップをして、その上から重しをします。
私はポリ袋に入れたお米を重し代わりにしています。

f:id:hironosaori:20190122175614j:plain

あとは発酵・熟成です!

直射日光が当たらない室内で、半年~1年間保存します。
途中で味見をして変化をみながら(これが楽しい♪)、好みの熟成具合になったら冷蔵庫に入れて保存します(発酵が止まります)。

半年も経てばこのように、料理に使える味噌になります。

f:id:hironosaori:20190113180637j:plain

いかがでしたか?
手作り味噌の作り方は意外とシンプルです。

大豆、塩、糀などお好みの種類を使って、ぜひあなただけのオリジナル味噌、挑戦してみてくださいね!

あわせて読みたい
美味しい&楽しい!自分だけの手作り味噌、その魅力とは? こんにちは、管理栄養士・料理家の廣野沙織(ひろのさおり)です。 普段の料理に欠かせない『味噌』。みなさんは何を使っていますか? 有名ブランド、ご当地のもの、お...
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!